観光庁が発表した宿泊旅行統計調査によると、2024年8月(第2次速報)の延べ宿泊者数は、前年同月比1%増、2019年同月比2.8%増の6498万人泊だった。外国人延べ宿泊者数が前年同月比24.9%増、コロナ禍の前の2019年同月比39.5%増の1324万人泊と躍進。一方で、日本人は前年同月比、2019年同月比ともに3.7%減の5174万人泊だった。
ただ、8月は日本人のトップシーズンでもあることから、延べ宿泊者全体における外国人宿泊者の割合は20.4%にとどまった。
都道府県別でみると、2019年同月比では東京都が31.8%増(前年同月比2.9%増)の931万6120人泊と最も伸び率が大きい。全体ではすでにコロナ禍前を上回っているため、前年同月との比較では、岐阜県が32.2%増の100万4960人泊、鳥取県が27.4%増の35万2450人泊と好調だ。石川県は能登半島地震の二次避難者が含まれている可能性があるが、24.6%増の118万370人泊だった。
特にインバウンドについては、地方分散の必要性が指摘されているが、都市部と地方部の比較では、三大都市圏は2019年同月比で50%増の913万人泊。地方部は20.7%増の410万人泊だった。構成比は三大都市圏が2019年8月の64.2%から2024年8月は69%、地方部は2019年8月の35.8%から2024年8月は31%と差が広がっている。
国籍(出身地)別の延べ宿泊者数は、1位が中国(280.7万人泊)、2位が台湾(155.4万人泊)、3位が韓国(132.9万人泊)、4位が米国(87.6万人泊)、5位が香港(68.1万人泊)の順。中国市場が前年同月比で73.9%増と回復が進んでいる。