日本政府観光局(JNTO)によると、2020年4月の訪日外国人旅行者数(推計値)は、前年の292万人から99.9%減となる2900人に激減した。
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックで、海外渡航制限や外出禁止の措置をとる国が拡大したほか、日本でも検疫強化や査証無効化、入国拒否等の措置を行なったことが要因だ。
長く日本のインバウンド市場をリードしてきた中国も、新型コロナウイルス感染症の拡大で1月27日以降、中国政府が団体ツアーや航空券とホテルのパッケージ商品の販売を禁止したこと、3月9日以降、日本の入国拒否や査証無効化等の対象となったことで、4月の訪日客数は100.0%減の200人となった。訪日数で国籍別の最多となったのは韓国、台湾、米国の300名。
結果、22市場すべてでほぼゼロに近い数字となった。単月の訪日外客数では、JNTOが統計を開始した1964年以降、過去最少となる。
実際、航空データOAG社によると、日本への国際航空の便数が大幅に減少。国内主要6空港(成田、関空、羽田、福岡、名古屋、札幌)に到着する国際線実績合計が、便数で前年比87.2%減の2732便、提供座席数で87.4%減の61万8271席となった。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。
なお、JNTOは今回発表値から、メキシコ及び中東地域(イスラエル、トルコ、GCC6か国:サウジアラビア、アラブ⾸⻑国連邦/UAE、バーレーン、オマーン、カタール、クウェート)を追加した。