政府、「観光ビジョン実現プログラム2020」を決定、コロナ禍の観光産業で雇用維持と事業継続を最優先

政府は2020年7月14日、今後1年を目途とした観光行動計画として「観光ビジョン実現プログラム2020」を決定した。昨年8月から今年6月にかけて計6回実施された「観光戦略実行推進会議」での議論をもとにまとめられたもの。

行動計画の中では、日本の観光が厳しい状況にあるとの認識を示しながらも、自然、食、伝統文化、芸 術、風俗習慣、歴史など日本各地の観光資源の魅力が失われたものではないと明記。今後も、政府、民間、地域が一体となり、国内旅行とインバウンドの両輪で観光立国を目指すとしている。

プログラムの柱は2つ。まず、国内の観光需要の回復と観光関連産業の体質強化として、雇用の維持と事業の継続に対する支援を最優先。反転攻勢に転じるための基盤の整備、「GoToトラベル」事業などによる国内旅行の需要喚起、誘客可能となった国などからのインバウンドの回復、を進めていく。

次に、インバウンド促進に向け引き続き取り組む施策として、これまで進めてきた受入環境整備や新たなコンテンツづくりに戦略的に取り組む。具体的な施策としては、宿泊施設の再生・活性化、世界水準のスノーリゾート整備、体験型アクティビティの充実、富裕層向けのコンテンツづくり、日本政府観光局(JNTO)の発信力強化を掲げている。

観光ビジョン実現プログラム2020（PDFファイル）