外務省は2023年8月27日、福島第一原発のALPS処理水の海洋放出が24日から開始されたのに伴い、中国における日本関係機関に対して多数の抗議、嫌がらせの行為や電話が発生していることを受け、中国への滞在・渡航予定者、滞在者に対し、十分注意する喚起を求めるスポット情報を発出した。
具体的には、「外出する際には、不必要に日本語を大きな声で話さないなど、慎重な言動を心がける」「日本の大使館や総領事館、日本人学校を訪問する必要がある場合は、周囲の様子に細心の注意を払う」「万が一抗議活動等の場に遭遇した場合には決して近づかないようにし、その様子をスマートフォン等で撮影する等の行為もおこなわない」よう留意してほしいとしている。
日本政府は中国政府に対し、中国国民に冷静な行動を呼びかけるなど、適切な対応をおこなうととともに、中国における在留日本人及び日本の公館等の安全確保に万全を期すことを強く求めている。しかし、嫌がらせが相次いでいることから、渡航者には最新情報の収集、万が一に備え、家族、友人、職場などに日程や渡航先での連絡先も伝えてほしいとしている。