グーグル(Google)は、コロナ禍の制限が緩和された2023年の検索動向を2022年との比較で明らかにした。その結果から、グーグルでは、2022年は不確実な日常の中で限られた時間を最大限に活かそうとする「楽しみの発見」が高まったが、2023年は「今」に対してより意識を向けるようになったと分析している。
日本における旅行に求める要素も変化。飛行機の「オンラインチェックイン」の検索は前年比で315%増加、「オフシーズン旅行」の検索は60%以上、「穴場 観光」は20%以上、「穴場 温泉」は15%以上伸びた。また、混雑する時間帯をける「オフピーク」は375%増と大きく増えた。
グーグルは、この傾向から、日常の買い物や移動から旅行に至るまで、より満足のいく時間を過ごせるように工夫している様子が伺えるとし、「今」を充実させようとする前向きな検索動向は、今日における生活者の消費行動にもつながっている可能性にも触れている。
自分のアイデンティティを深めようとする検索傾向も
また、2023年日本における検索動向からは、自分のアイデンティティを深めようとする人々の姿が見えてきたと指摘。「〇〇わかりやすく」「〇〇なぜ」「〇〇何のために」「〇〇何が変わる」など、クエリ(検索キーワード)が増加したという。また、「メリット・デメリット」「メリデリ」なども増加した。
旅行関連では、「留学」の検索は、渡航制限が緩和された2022年には前年比20%増、2023年はさらに5%増となったが、2023年の特徴は「留学 なぜ」が20%以上、「留学 違い」は15%以上伸びた。
こうした傾向から、グーグルでは、SNSが他者からの目線を意識した「魅せたい自分を主張する場」だとする一方、検索は「身の丈に合った情報の探索を通じて自分自身を見つめる場」になってきていると指摘している。