日本航空(JL)は、平成26年3月期第2四半期の連結業績(平成25年4月1日〜9月30日)を発表した。それによると、グループ連結売上高(営業収益)は、国際線、国内線とも増収を達成したことにより、前年比4%増の6593億円となった。営業費用は、グループ全体での費用削減に取り組んだものの、円安によって燃料費などの費用が増加したことにより、同7.9%増の5634億円に増加。この結果、営業利益958億円(同14.6%減)、経常利益901億円(同18.8%減)、四半期純利益819億円(同17.8%減)を計上した。
国際線旅客では、ボーイング787-8型機によるネットワークの拡大を図り、2013年6月1日には成田/ボストン線、成田/サンディエゴ線、羽田/北京線、成田・羽田/シンガポール線で同型機の運航を再開。7月1日には成田/ヘルシンキ線を新規開設し、7月12日からは成田/デリー線、9月1日からは成田/モスクワ線、羽田/サンフランシスコ線にも同型機を投入した。また、商品面では、「SKY SUITE777」導入路線を拡大するなどサービス向上に努めた。
営業面では、ヘルシンキでの乗継便を活かした期間限定運賃を販売したほか、日本発欧州便あるいはアジア便でのビジネスクラスで期間限定運賃を設定した。その結果、当期の供給量は有効座席キロベースで同4.4%増、需要は有償旅客キロベースで同4.5%増となり、有償座席利用率は前年同期を0.1ポイント上回る76.3%となった。国際旅客収入は同5.7%増の2222億円。
国内線旅客では、羽田・伊丹空港の発着枠拡大にともない、ネットワークを大幅に拡充。羽田空港発着路線では増便を実施するとともに、国際線との乗継便として羽田/中部線を新規開設した。伊丹空港の発着路線では伊丹/松山線、伊丹/函館線、伊丹/三沢線の定期路線を再開したほか、16路線で計18便の増便。また、2013年7月より株式会社北海道エアシステムが運航する全便を対象に共同運航を開始した。
営業面では、東京ディズニーリゾート30周年を記念したタイアップ企画の展開し観光需要の喚起に努めたほか、ディズニーのキャラクタ−をモチーフとした特別塗装機「JALハピネスエクスプレス」を6機就航させた。また、国内最大級の宿・ホテル予約サイト「じゃらんnet」を企画運営するリクルートライフスタイルと提携し、オンラインでJAL国内線航空券と国内宿泊施設を自由に組み合わせられるダイナミックパッケージ商品「JALじゃらんパック」の販売を開始し、WEB販売チャンネルの拡充を図った。
その結果、当期の供給量は有効座席キロベースで同3.0%増、需要は有償旅客キロベースで同2.7%増となり、有償座席利用率は62.4%となった(同0.2ポイント減)。国内旅客収入は同0.5%増の2,517億円。
国際貨物ではレベニューマネージメントの強化によってスペースの有効活用や販売強化を行った結果、有償貨物トン・キロベースで同9.6%の増加となり、収入については同4.0%増加の262億円となった。また、国内貨物については、有償貨物トン・キロベースで同0.7%の増加となり、収入については前年同期と変わらず126億円となった。
通期連結業績予測については、市況前提の見直しに加えて、東南アジア方面の旅客需要が好調に推移していることから、前回発表予想から上方修正。売上高は1兆2860億円(前回1兆2720億円)、営業利益1550億円(前回1400億円)、経常利益1440億円(前回1270億円)、当期純利益1280億円(前回1180億円)と見込んでいる。