エイチ・アイ・エス(HIS)の2014年10月期第1四半期(2013年11月1日~2014年1月31日)の連結業績は、売上高が前年比12.9%増の1223億6300万円、営業利益が25.2%増の40億8700万円、経常利益が19.9%増の48億8900万円と2ケタ増を達成した。ただし、ハウステンボスの繰越欠損金の解消により税金費用が増加し、純利益は0.9%減の23億3100万円となった。
メインの旅行事業は、売上高が12.7%増の1081億5500万円、営業利益が0.4%増の21億3100万円で増収増益。日本市場では海外旅行で現地サポート「旅先コンシェルジュ」を開始したほか、「バチカン美術館・システィーナ礼拝堂」などの貸切企画、海外駐在が視察して企画した「産地直送商品」など、独自の企画やサービスを強化し、販売チャネルもショッピングセンター中心に営業拠点を拡充し、期間出店も実施して繁忙期の需要に対応した。このほか、団体旅行では専用システムの運用開始など営業体制を強化。国内旅行ではLCC利用ツアーや、人気のバスツアーでは松戸や埼玉新都心など発着地を増設するなど、商品ラインナップを拡充した。
旅行事業の海外事業では、営業拠点網を54か国114都市165拠点に増加。アウトバウンド業務ではオンライン予約サイトも39か国41サイトで展開し、アジアを中心にパッケージツアーや航空券+ホテル販売を拡大した。インバウンド業務ではロシア支店がウラジオストク発のグアムチャーター便を販売するなど、新事業も開始。HISグループの海外拠点が有するサービスや施設のホールセール事業や、海外拠点造成のホテルやオプショナルツアー販売「VACATION事業」も取扱いを拡充している。
このほか、テーマパーク事業は売上高26.5%増の66億4800万円、営業利益が67.2%増の23億200万円。ホテル事業はグループ間送客の強化により、売上高は24.8%増の13億200万円、営業利益が432.5%増の6400万円。国際チャーター専門会社のアジア・アトランティック・エアウェイズを含む運輸事業は、売上高が8億1400万円、営業損失が2億5500万円(前年:2億1700万円)となった。