JR九州・博多駅で2016年3月31日まで、外国人旅行者を対象とした映像・音声利用のガイドサービスの実証実験がおこなわれる。東芝が開発したクラウドシステム「RECAIUS(リカイアス)」を駅中央みどりの窓口に設置し、多言語による切符購入支援を実施。また、同システムを使って同時通訳サポートや緊急時のナビゲーションサービスなどを提供。実証実験の結果は、外国人の利便性向上と現場の混雑度の把握・緩和に役立てる計画だ。
チケット購入支援サービスは、外国人向け特別企画乗車券「JR Kyushu Rail Pass(全九州版・北部九州版)」利用者が対象。タッチディスプレイを操作することで、申込書の記入なしで申し込みが行えるようにする。また「JR Kyushu Rail Pass」専用窓口に設けたカメラを通じて、デジタルサイネージの利用状況や混雑状態を把握。集めたデータを分析することで、混雑予想や窓口スタッフの増員、場内整備などにつなげていく計画だ。
同時通訳サービスは、窓口や駅改札口で対応。JR九州の駅名・列車名、観光地などの言葉を登録済みの辞書を活用して乗り場や経路案内のサポートを行う。
そのほか、55型のデジタルサイネージ上で切符の見方やホームへの経路案内などを表示。災害や事故発生時には、不通・電車遅延などの緊急情報を表示してナビゲーションを行う。いずれのサービスも、中国語、韓国語、英語の3か国語に対応する。
以下は、「JR Kyushu Rail Pass」申し込みで利用する機材のイメージ。