世界的な観光産業の国際会議・見本市「ワールド・トラベル・マーケット(WTM)2016」が11月7日、英国ロンドンで開幕した。
今年は182ヶ国から5000団体が出展し、うち150団体は新規参加。また会場では今年から「インスパイア・シアター」と名付けた劇場型の会場も設けられ、数々の発表や国際会議がおこなわれる。今年で37回目の開催となるWTMは、昨年に比べさらに規模が拡大し、3日間で5万人のツーリズム関係者の参加が見込まれている。
期間中はセラー・バイヤー間で延べ86万回の商談がおこなわれ、25億ポンド(3200億円)の商談がとりまとめられるという。またこの期間中のロンドンへの経済波及効果は2億4400万ポンド(286億円)を超える見込みだ。
来年の注目デスティネーションは、「ギリシャ」「エジプト」「トルコ」
初日には「WTMインダストリーレポート2016」トップラインも発表された。2000名を超える参加者に事前におこなった調査結果によると、世界からの約半数のバイヤーが「今回の見本市で商談したいデスティネーション」として、エジプト、ギリシャおよびトルコの3ヶ国を挙げた。
いずれの国も過去の数年間は情勢不安定で課題を抱えていて取り扱いにくさがあった。しかしここに来て変化に応じてバイヤーが注目しはじめ、37%がギリシャからのサプライヤーと商談を考えているという。トルコ29%、エジプト17%がそれに続いた。
トラベルボイスCEO 鶴本浩司