観光庁は10連休となった2019年のゴールデンウィーク(4月27日~5月6日)について、日本人の旅行動向への影響と長期休暇が経済・社会に与える効果を把握するための調査を実施し、その結果を発表した。
これによると、今年のGW中の休暇取得日数は7.0日。2018年は前半3連休と後半4連休の組み合わせだったが、それよりも0.8日の増加にとどまった。期間中に1回以上の旅行をした人は各年代とも3割を超え、全体平均で35%となった。旅行をした人は期間中、1人あたり平均1.74回(日帰り含む)と複数回出かけたという。
旅行意欲を見ると、例年に比べて「旅行をしたいと思った」は16.4%で、20代と30代で2割を超えるなど、若い世代で意欲が高まった。しかし、「旅行をしたくないと思った」は18.6%で、旅行をしたいと思う人より多かった。特に60代や70代など、シニア層では旅行の意欲が低下していたことが判明した。
旅行に出かけなった理由では、「混雑すると思ったから」(45.4%)が最多で、2位の「経済的余裕がなかった」(25.5%)、3位の「時間的余裕がなかった」(22.6%)を大きく上回った。年代別では、リタイアしている人の多い70代が54.0%で最も多かったが、その他の年代も3割後半から4割台が理由にあげており、休みであっても混雑した場所へ出かけることは避けたいという意向がうかがえる。
また、旅行先でも「居住エリア外へ旅行に出かけた人」(51.7%)が昨年(65.5%)に比べ、13.8%減少。初の10連休では、海外旅行が長距離方面に人気があがり、国内でも遠方への旅行の増加に期待が集まったが、結果的には旅行回数は増えたものの、遠出の旅行は減少する結果となった。
なお、旅行の予約方法については、国内オンライン予約サイトが16.0%で最多。リアルの旅行業者は店舗、電話、オンラインサイトを合わせても8.1%で、交通機関や宿泊施設の直接予約(電話、インターネット)の12.4%も下回った。
調査は2019年5月10日~5月13日まで、日本在住の20歳以上の男女を対象に、ウェブ調査票によるアンケート調査で実施。サンプル数は2007。