エアビーアンドビー(Airbnb)は、掲載されているすべての宿泊施設でパーティーやイベントの開催を禁止する。この措置は、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大しているなかで、旅行中でもソーシャル・ディスタンスや公衆衛生の管理が求められていることから実施するもの。今後の予約すべてに適用され、新たな通知があるまで継続される。
これにともない、予約プラットフォームからは「イベントに最適」の検索テーマが排除され、「パーティーやイベント許可」のハウスルールもリストから外される。
現在、誕生会やベビーシャワーなど小規模なパーティーを独自の判断で認めるホストはあるが、全体の73%がハウスルールでパーティーを禁止している。しかし、多くの国でバー、クラブ、パブなどに対する規制が継続しているなか、代わりに民泊施設でパーティーを行うことが散見されている。Airbnbでは、こうした行為を無責任として、掲載されているすべての宿泊施設での禁止に踏み切った。
この措置を有効に進めていくために、24時間の近隣サポートホットラインを設け、近隣とのコミュニケーションを強化していく。すでにアメリカとカナダでは立ち上げられており、今後グローバルに展開していく予定。
さらに、Airbnbは、これまで16人以上とされていた大型宿泊施設での収容可能人数を16人までに制限。ユーザーがこのパーティー禁止ルールに違反した場合、Airbnbは法的措置を講じる可能性もあるとしている。一方、ホテルなど専門的なホスピタリティー施設については、例外措置を設けることを検討していく。
新規株式公開(IPO)を申請、株式発行数や価格は未定
なお、Airbnbは2020年8月20日(現地時間)、米証券取引委員会に新規株式公開(IPO)を申請した。同社は書類を「機密情報」として申請。株式発行数や価格は決定していない。同社は昨年、2020年に新規上場する方針を明らかにしていた。
Airbnbも新型コロナウイルスの影響を大きく受けており、2020年4月には、Silver LakeとSizth Street Partnersから10億ドル(約1060億円)の投資を受けたほか、財務基盤強化のために10億ドルの中長期協調融資を確保。さらに従業員の25%を一時解雇した。
※ドル円換算は1ドル106円でトラベルボイス編集部が算出