京浜急行電鉄が事務局を務める観光型MaaS「三浦COCOON」は、2022年11月に温室効果ガス排出量削減効果の可視化機能を実装すると発表した。三浦半島地域全体でカーボンニュートラルへの取り組みを推進するもので、国土交通省の2022年度日本版MaaS推進・支援事業に採択された。
「三浦 COCOON」は2020年にサービス開始した観光型MaaSアプリで、アクティビティの発信、地域共通の予約・決済機能の提供、デジタルチケット機能による企画きっぷの販売、地域の2次交通を含めたマルチモーダル経路検索機能などのサービスを提供している。
新たに経路検索機能内で「温室効果ガス排出量比較換算数値の可視化」を実装することで、公共交通の利用をうながし、モーダルシフトを推進する。具体的には、経路検索機能でルート検索をした際,公共交通機関を利用して移動した場合とマイカーを利用した移動した場合の温室効果ガス排出量の比較換算値を画面上で可視化することで、ユーザーの行動変容を喚起する。
デジタル企画きっぷと連携した利用も促進し、交通渋滞低減と温室効果ガスの排出量の抑制を図る。また、「三浦 COCOON」のウェブサイト利用データ分析機能を追加し、来訪者の観光行動傾向や特性を図り、混雑回避や観光プロモーションの施策につなげる。
背景には、三浦半島ではコロナ禍で密を避けたマイカーでの来訪が増加し、繁忙期には特定のコンテンツや海のアクティビティなどに一極集中。幹線道路での渋滞を引き起こし、温室効果ガスの排出量増大が課題になっていることがある。