斉藤鉄夫国土交通大臣は、2023年11月14日の閣議後の記者会見で、OTAブッキング・ドットコム(Booking.com)のシステムが悪用され、利用者のクレジットカード情報が盗まれる被害が発生していることについて、日本法人に対して聞き取りをおこなったことを明らかにした。
ブッキング・ドットコム・ジャパンからは、宿泊施設を装って旅行者からクレジットカード情報を盗む被害が全世界で発生しており、被害状況については現在調査中との報告を受けたという。
これを受けて、観光庁は同社に対して、事実関係や被害状況などの調査、被害者への丁寧な対応、旅行者および宿泊施設への情報提供、被害拡大防止のための注意喚起、原因の調査分析と再発防止対策の実施を進めることを指示したほか、宿泊業界団体、旅行業界団体に対しても注意喚起をおこなった。
一方、ブッキング・ドットコムもユーザー向けに「予約いただいたお客様へのメールやチャットを用いて、クレジットカード情報を求めたり、お支払いを要求したりすることは行っておりません」と注意喚起している。
利用者に対しては、予約確認書の確認することや、不審な点はカスタマーサービスへの連絡を呼びかけている。また、宿泊施設に対しては、従業員も同じく標的となる場合があるため、情報の共有を勧めている。
また、同社は「重要となるBooking.comのバックエンドシステムやインフラへの侵害を受けるといったことは、これまでございません。」と明言している。