グローバル・コンサルタント会社のマーサーは、企業などが駐在員を海外に出向させる際の報酬を決定する基準として「世界生活環境調査」を実施し、2014年の都市ランキングを発表した。1位は5年連続でウィーン。2位はチューリッヒ、3位がオークランド、4位がミュンヘン、5位がバンクーバーとなり、上位5都市は2011年以降変わりがない。
一方、最下位は2年連続でイラクのバグダッド(223位)。ワースト2位~5位は、中央アフリカ共和国のバンギ(222位)、ハイチのポルトープランス、チャドのンジャメナ、イエメンのサヌアとなった。
日本はアジア部門の2位~5位で、東京(世界43位)、神戸(同47位)、横浜(同49位)、大阪(同57位)の順。アジアの1位はシンガポール(同25位)で、シンガポールのみ唯一アジアで世界30以内に入った。アジアのワースト5位は、タジキスタンのドゥシャンベ(同209位)、バングラディッシュのダッカ(同208位)、トルクメニスタンのアシガバード(同206位)、キルギスタンのビシュケク(同204位)、ウズベキスタンのタシケント(同202位)。
なお、海外駐在員に対して企業が用意するインセンティブには、本国を離れて海外で勤務することに対する「海外勤務手当」と、派遣元と派遣先の生活環境の差に対する補償として支払う「ハードシップ手当」があり、マーサーによると同調査はハードシップ手当に関する情報を提供するレポートの情報源として実施している。その他の主な地区別都市ランキングは以下の通り。
【マーサー 2014年世界生活環境調査‐都市ランキング】
都市名(国・地域)/世界順位
▼世界総合
- ウィーン(オーストリア)
- チューリッヒ(スイス)
- オークランド(ニュージーランド)
- ミュンヘン(ドイツ)
- バンクーバー(カナダ)
▼北米
・上位5都市
- バンクーバー(カナダ)/5位
- オタワ(カナダ)/14位
- トロント(カナダ)/15位
- モントリオール(カナダ)/23位
- サンフランシスコ(アメリカ)/27位
・下位5都市
- メキシコシティ(メキシコ)/122位
- デトロイト(アメリカ)/70位
- セントルイス(アメリカ)/67位
- ヒューストン(アメリカ)/66位
- マイアミ(アメリカ)/65位
▼東ヨーロッパ
・上位5都市
- プラハ(チェコ)/68位
- ブダペスト(ハンガリー)/75位
- リュブリャナ(スロベニア)/76位
- ヴィリニュス(リトアニア)/79位
- ブラティスラヴァ(スロバキア)/83位
・下位5都市
- トリビシ(グルジア)/191位
- ミンスク(ベラルーシ)/189位
- エレバン(アルメニア)/180位
- ティラナ(アルバニア)/179位
- サンクトペテルブルク(ロシア)/168位