日系大手2社の年末年始・航空予約2015、　JAL、ANAとも国際線予約増、欧州線は苦戦

2015年12月18日

JALグループおよびANAグループの2015年度年末年始期間(2015年12月25日～2016年1月3日)の予約状況がまとまった。それによると、JAL、ANAとも国際線は前年比増、国内線ではJALは前年を上回っている一方、ANAは微減と明暗が分かれた。

JALグループ、国際線2.7%増も、欧州線は1.6%減

まず、JALの国際線では、提供座席数が前年比2.3%増の31万2308席。予約数は、その増加率を上回る同2.7%増の26万8464人と好調に推移しており、予約率も前年を0.3ポイント上回る86.0%と高い数字を残している。

方面別では、東南アジア、オセアニア、韓国、ハワイ、グアムの各路線が予約率約90%超で好調。パリの同時多発テロの発生で需要の減少が懸念されている欧州線は、提供座席数は同5.2%としているものの、予約数は同1.6%減で、予約率も81.6%にとどまっている。ピーク日は日本発が12月26日で予約率94.2%、日本着が1月3日で予約率93.9%となっている。JALは期間中、成田/ホノルル線で臨時便3便と成田/パラオ線でチャーター便3便を運航する。

JALグループ(JAL、JEX、J-AIR、JTA、RAC、JAC)の国内線の提供座席数は同3.3%減の131万1188席で、予約数は同2.0%増の91万6016人。予約率は同3.6ポイント増の69.9%となっている。方面別では、北海道、中国・四国、九州の予約数が前年を上回り好調に推移。予約率が最も高い方面は関西で77.5%、次いで沖縄の77.0%となっている。国内線のピーク日は下りが12月29日で予約率90.1%、上りが1月3日で予約率88.5%。

ANAグループ、欧州線予約数は18.3%減、国内線も微減

一方、ANAグループの国際線は、提供座席数が前年比13.1%増の31万7276席、予約数が同8.4%増の25万475人、予約率が同3.4ポイント減の78.9%。予約数、予約率ともJＡLを下回った。方面別では、JALと同様にテロの影響によってパリやブリュッセル線の予約が弱含みとなっており、予約数は同18.3%減と大幅減。予約率も65.8%にとどまっている。他方面の予約数すべて前年比増。特に、ホノルル線は同27.8%増、予約率も91.0%と好調に推移している。ピーク日は日本発が12月26日で予約率87.1%、日本着が1月3日で予約率89.8%。

国内線では同0.2%減の194万7389席を提供し、予約数は同0.8%減の129万1843人。予約率は同0.4ポイント減の66.3%。ANAによると、連休は短いものの、帰省需要は順調に推移しているという。方面別では、北海道と沖縄の予約率が70%を超え好調。関西も予約数が同5.3%増、予約率も67.5%となっている。ピーク日は下りが12月29日で予約率90.7%、上りが1月3日で予約率96.5%。