携帯ゲーム会社がタビナカ事業に参入、レジャー・体験予約サイトを子会社化、デジタルゲームの強みをリアルに -アカツキ社

スマートフォンなどのモバイルゲームやサービスを企画開発するアカツキ社は、レジャー・アクティビティ予約サイト「そとあそび」を運営するそとあそび社の株式を取得し、「ライブエクスペリエンス事業」としてリアルの領域への展開を開始する。

アカツキ社では「感情を報酬に発展する社会」というビジョンのもと、ゲームの力を人の心を動かす力とし、ワクワクする体験や自発的な活動を生み出すことを事業ミッションとしてきた。こうしたモバイルゲームの領域で培った、ワクワク体験や感動提供のノウハウとテクノロジーを強みにリアルライフ領域にも展開し、タビナカの旅行分野に参入する。

その柱の一つであるタビナカ・アクティビティ市場については「潜在的な顧客層が数多く存在し、市場が創出されつつある未開拓の状況」と認識。「さまざまな体験を通して人々に感動を与えるサービスであり、我々のビジョンと強く適合する事業領域」とする。

発表資料より

デジタルゲームでリアルに強み

また、「モノ消費」から「コト消費」へとシフトするなか、デジタル世界とリアルの世界が近接し、サービスでも両社の境界が接合しているとも指摘。今後、AR(拡張現実)やVR(ヴァーチャルリアリティ:仮想現実)の発達で、このトレンドが日常生活のあらゆるシーンで加速するとの展望も、リアル領域への展開の理由にあげている。

そのうえで、他のレジャー・アクティビティ予約サイトとの競合については、ゲーム事業の経験で培った以下の4つのポイントを強みとし、差別化を図っていくとしている。

  1. 得意とする世界観やストーリーを活かした企画力・プロデュース力。ライブエクスペリエンス事業でのメディアや企画作りに活用できる
  2. ゲーム開発で培った高い技術力・開発スピード。スマホシフトが進む中、そとあそび社のサービス開発に広く適用できる
  3. ユーザーデータ分析に基づくマーケティングやデータドリブンのPDCAサイクルの実施などのサービス運用力。マーケティング効率やユーザー満足度の向上に大きく寄与する
  4. 台湾子会社のある海外オペレーション力。複数言語での展開が可能で、インバウンド取り込みのための海外展開

なお、そとあそび社は2004年設立。予約サイト「そとあそび」は年間取扱高が3億円を超える。株式取得は4回に分けて行ない、第1回の取得株式数は9900株、議決権所有割合は15.7%。2016年10月31日に予定する第2回には3万6000株、議決権所有割合は57.1%の予定で、2018年6月11日に完了する第4回をもって普通株式6万3000株、議決権所有割合100%となる予定だ。合計額は14億1004万円を予定している。


【株式会社そとあそび 概要】

  • 名称:株式会社そとあそび
  • 代表者:代表取締役社長 中島裕氏
  • 資本金:1億1000万円
  • 株主:
    • 代表取締役社長 中島裕(54.1%)
    • B Dash Fund 2号投資事業有限責任組合(44.4%)
    • その他個人株主1名(1.4%)
そとあそび

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