訪日外国人の消費額が3割増、一人当たり支出もプラスに好転、最高はベトナムの26万円 ―観光庁7~9月期(速報)

観光庁による訪日外国人消費動向調査(2017年7月~9月期・速報)で、外国人旅行消費額は前年比26.7%増の1兆2305億円となった。前期に続いて四半期消費額が1兆円超えを記録した。

一方、一人当たりの旅行支出は2016年第1四半期以降マイナス推移が続いていたが、今期は6.6%増とプラス遷移に転じ、16万5412円に。前年同期の15万5123円と比較して約1万円増加した。

旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移は以下のとおり。1~9月の合計では、消費額が同15%増となる3兆2761億円となった。なお、2017年(平成29年)7月までは暫定値、8~9月は推計値を使用。今回の速報値は今後改訂される可能性がある。

観光庁:報道資料より

訪日外国人一人当たりの単価をみると、公表対象となった国・地域のうちベトナムが26万円で最高。次いで中国が23万8000円、フランスが23万5000円。

一人当たり単価と旅行者数を掛け合わせた「旅行消費額」の最高額は圧倒的に中国が高く、前年比23.5%増の5432億円。全体のうち4割以上(44.1%)を占めた。2位は台湾で、前年比15.3%増の1490億円(構成比12.1%)、3位韓国は訪日旅行者数の大幅な伸びに牽引されて前年比約5割増の1361億円(構成比11.1%)に。全体シェアは、中国、台湾、韓国、香港、米国の5か国・地域で8割を占めた。

国籍・地域別の旅行消費額と構成比は以下のとおり。

観光庁:報道資料より

なお、費目別にみた訪日外国人旅行消費額構成比では、買い物代が最多で全体の34.2%(4204億円)を占めた。次いで、宿泊料金の構成比が29.7%(3655億円)、飲食費が21.1%(2591億円)。費目別にみた訪日外国人1人あたりの旅行支出では、欧米豪で宿泊料金が高い傾向があり、特に、ドイツは10万円超えに。娯楽サービスはロシアが1万700円で最高。買い物代はベトナムが11万9000円、中国が10万5000円で10万円の大台超えとなっている。

国別・費目別の訪日外国人旅行支出は以下のとおり。

観光庁:報道資料より

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