世界2大オンライン旅行会社(OTA)のひとつ、ブッキング・ホールディングス(旧プライスライン・グループ)は2018年2月27日、2017年第4四半期および通年決算を発表した。中核OTAのブッキング・ドットコム、プライスライン、アゴダ、カヤックなど、グループ全体での同四半期の取扱総額は前年同期比19%増の180億ドル(約1兆9800億円)となり、広告費、人件費などを差し引いた営業利益は25%増の9億8647万ドル(約108億5117万円)だった。
第4四半期の取扱サービス別では、ホテルが同16.8%増の1億5150万泊、レンタカーが同5.4%増の1470万日。いずれもプラス成長を堅持したが、伸び率は前年同期の半分ほどに縮小した。逆に、取扱い減が続いていた航空券は、今期は同3.1%増とプラスに転じ、160万件となった。
2017年通期実績:純利益は1割増、予約取扱総額は2割増に
この結果、2017年度通期のグループ全体での予約取扱総額は前年比19%増の812億ドル(約8兆9320億円)、純利益は同10%増の23億ドル(約2530億円)。非GAAP(米国会計基準)決算での純利益は同17%増の38億ドル(約4180億円)。
また通期の売上総利益は同21%増の124億ドル(約1兆3640億円)。このうち111億ドル(前年比22%増・約1兆2210億円)が米国外でのオペレーションとなった。
販売形態別の売上は、仲介販売(エージェンシー)が前年比22%増の97億ドル(約1兆670億円)、直接販売(マーチャント)は同4%増の21億ドル(約2310億円)、「広告・その他」の売上は同17%増の8億ドル(約880億円)。
一方、支出項目では、最も金額の大きいパフォーマンス広告が前年比19%増の41億4177万ドル(約4556億円)。伸び率では、ブランド広告の同32%増(3億9158万ドル/約431億円)、営業マーケティング費の同29%増(5億6195万ドル/約618億円)、IT関連の33%増(1億8934万ドル/約208億円)などが目立った。
※円換算値は1米ドル110円としてトラベルボイス編集部が算出。