日本旅行業協会(JATA)は、ツーリズムEXPOジャパン2018で「ツアーグランプリ2018」の表彰式を行った。ツアーグランプリとは、旅行会社のつくる旅行商品の企画力とマーケティング力の向上、「観光立国」の施策に寄与することを目的に実施しているもので、今年で25回目となる。2018年の応募総数は111件、その中から国土交通大臣賞など9ツアーが表彰された。
今年の国土交通大臣賞は、クラブツーリズムの「絶景秘境の旅Grande25周年記念企画 癒しの楽園 南インド8日間」。ツアーを造成した担当者の鈴木沙良氏によると、ツアーはリピーター向けにメジャーな観光地をあえて組み込まず、顧客に評判が高かったという。クラブツーリズムは、受賞の9作品のうち3作品を占める結果となった。
表彰式では審査委員の松本大学・佐藤博康名誉教授が講評した。個人旅行化が進む中、今回の応募ツアーは、旅行者が興味を深堀りするようなツアーで、ほとんどがSIT(special interest tour)にカテゴリできるような内容だったという。これは、時代のトレンドを映すもので、旅行市場の成熟化や旅行会社の企画力の向上で、新しい方向に向かっているのではないかと指摘。今後の旅行会社のツアーはさらにSIT化が進み、旅行者と旅行会社がともに内容を深めていくようになるのではないかと予測した。
日本旅行業協会理事の丸山隆司氏(KNT-CTホールディングス代表)は、受賞者や参加者に向けて、「旅行会社だからできる価値ある商品を提供することが旅行会社の仕事」と話し、今後も対価にあう旅のプロとしてのツアーづくりがされることに期待した。今年の受賞ツアーは以下の通り。
ツアーグランプリ2018 受賞者
【国土交通大臣賞】
クラブツーリズム:絶景秘境の旅Grande25周年記念企画 癒しの楽園 南インド8日間
【観光庁長官賞】
(国内・訪日旅行部門)
ワールド航空サービス:日本旅百景スペシャルナイト「蝶々夫人の夜会」「ウィーンの調べin 厳島神社」
(海外旅行部門)
クラブツーリズム:グリーンラインを超えて北キプロスまで訪問 キプロス1か国周遊6日間
【海外旅行部門】
(グランプリ/パッケージ旅行部門)
阪急交通社:日本航空国際線往復便利用!絶景列車で巡りアメリカの旅9日間
(グランプリ/デスティネーション開発部門)
JTB:ベトナム航空チャーター便で行く!楽園リゾート フーコック島5日間
(グランプリ/SIT部門)
HIS:カンボジアの小学校で花火大会!子供たちに笑顔と感動を届ける5日間
(審査員特別賞)
日本橋トラベラーズクラブ:ベールに包まれた絶景・龍州丹霞、雨岔峡谷と世界最大の黄色い瀑布・壺口瀑布の旅
【国内・訪日旅行部門】
(グランプリ)
クラブツーリズム:通常は運航していない貨物線を走行、お座敷列車「宴」で行く【貨物線の旅】
(審査員特別賞)
びゅうトラベルサービス:JOYFUL TRAINS