春闘合意2019、阪急交通社や日本旅行ほか、旅行・宿泊11社 ―サービス連合

サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)は2019年の春季生活闘争(春闘)で、阪急阪神ホテルズや帝国ホテル、阪急交通社、日本旅行、JTB札幌ビジネスセンターなど旅行・宿泊業11社の合意内容を発表した。詳細は以下のとおり。

阪急阪神ホテルズ

  • 合意日:2019年3月18日
  • 賃金:
    • 2019年4月の昇給及び昇格について、人事制度及び人事考課制度に基づき、従来どおり適切に実施する
    • 正社員および一般型契約社員の基本給を一律500円引き上げる
    • 地域別基本給テーブルについても改定する
    • 初任給について高校卒を5000円、専門学校卒及び短期大学卒を3000 円引き上げる。これに伴い、地域別基本給テーブルについて、CS5 は最低基本給を 5,000 円引き上げる
    • CS5の正社員の基本給について、2018年4月1日以前に高校卒の新規学校卒業者として入社した者は5000円、それ以外の者は3000円、それぞれ評価給に加えて引き上げる
  • その他要求:
    • 年次有給休暇の半日取得制度を導入する
    • 「残業問題」および「ハラスメント問題」への対応については全社で取組む重要課題と認識し、問題の重要性について全従業員に周知を図る
    • 問題の根絶に向けた新たな対応策について、労使協議会で検討したうえで、2019年4月末を目途に策定する

立川ワシントンホテル

  • 合意日:2019年3月19日
  • 賃金:
    • 年間所定労働時間縮減にともない、時給制契約社員、パート・アルバイトの時給テーブルの変更を実施
  • その他要求:
    • 総合職、営業一般職、月給制契約社員の所定労働時間を、1日7時間45分より7時間30分に改定する

阪急阪神ロジパートナーズ

  • 合意日:2019年3月30日
  • 賃金:
    • 社員 賃金規定に基づき、定期昇給を実施する
    • 継続雇用社員 基本給:産業別最低保障賃金を上回ることとする
    • 産業別最低保障賃金の締結
    • ポイント年齢別最低保障賃金の締結(30歳まで)
  • 一時金:
    • 社員 年間2.8ヵ月+業績連動分(夏季1.0ヵ月、冬季1.7ヵ月、春季0.1ヵ月+業績連動分)。業績連動部分については別途協議とする
    • 継続雇用社員 上半期の経営状況を勘案し判断する
  • その他要求:
    • 住宅手当

名鉄トヨタホテル

  • 合意日:2019年3月22日
  • 賃金:
    • 賃金制度の運用を確実に実施する
  • 一時金:
    • 年間2.2ヵ月
    • 利益目標の基準に応じ、期末賞与を支給する
  • その他要求:
    • 年次有給休暇の取得について、利用者に対して希望日を伺う。また、希望日に対して取得が困難な場合は、使用者側から別日を提案するように実施する(計画的に休暇を取得できるように、また、労使共催の旅行等で年休消化ができるよう労使で努力していく
    • 年始手当を1日2500円へと引き上げる
    • 組合員の毎月の公休日の取得管理を徹底する。今後も現場長への指導を実施していく
    • 2ヵ月に一度の意見交換の場に応じる
    • 若年層の離職を防ぐため、グループホテルでの人事交流については、当社だけでなく他のグループホテルにとっても、メリットが大きいため、今後、積極的に調整をはかり実施していきたいと考える。但し、会社が別のため、慎重に実施したいと考える

帝国ホテル 東京・大阪支部

  • 合意日:2019年3月25日
  • 賃金:
    • 定期昇給の実施
  • 一時金:
    • (東京)年間協定
      • 社員:5.25ヵ月、東京社員:4.4ヵ月
    • (大阪)年間協定
      • 社員: 4.0 ヵ月、大阪社員: 3.2 ヵ月
  • その他要求:
    • 年度付与有休
      • 平均取得日数である10日を維持しつつ、最低取得日数を7日とする

JTB 札幌ビジネスセンター

  • 合意日:2019年3月25日
  • 賃金:以下の各項目の要素を含み、一人あたり平均 2.5%以上の賃金改定を行う
    •  社員
      • 2019年4月1日の標準年齢改訂に合わせ、本給の改定を別表1のとおり行う
      • 2019年6月1日付で実施する役割成果給の改定において、改定を実施するために必要な原資を確保する。また、前述の改定率算出の枠とは別に、新たに職群に登用する場合に必要な原資を確保する
    • 契約社員
      • 2019年4月1日付で契約更改となる契約社員の月手当を、評価に基づく賃金更改を行うために必要な原資を確保する
  • 一時金:
    • 2019年冬期、2020年夏期臨時手当支給分として、3.5ヵ月を予算化する
  • その他要求:
    • ブリージャー(出張に伴う休日・休暇取得)については、取得することを可能とする。なお、取扱いについては別途覚書にて確認する
    • 勤務間インターバル制度については、導入を行う。なお、取扱いについては別途覚書にて確認する

阪急交通社

  • 合意日:2019年3月27日
  • 賃金:
    • 社員:H・Kステージ定期昇給の実施、Kステージ年齢勤続給に1000円を加算、初任給を改定する
    • エリア社員:新賃金規程へ移行する
    • リージョナル社員:賃金規程に基づき契約更新を実施する
    • 産業別最低保障賃金の締結
    • ポイント年齢別最低保障賃金の締結(30歳まで)
  • 一時金:
    • 社員:年間3.9ヵ月+業績連動分(夏季1.4ヵ月、冬季2.0ヵ月、春季0.5ヵ月+業績連動分)
    • エリア社員:年間3.0ヵ月+別途協議(夏季1.0ヵ月、冬季1.5ヵ月、春季0.5ヵ月+業績連動分)
    • リージョナル社員:年間2.5ヵ月+別途協議(夏季0.5ヵ月、冬季1.5ヵ月、春季0.5ヵ月+業績連動分)
  • その他要求:
    • エリア社員扶養手当の新設
    • シフト勤務手当の新設
    • 年末年始手当の改定

芙蓉エアカーゴ

  • 合意日:2019年3月27日
  • 賃金:
    • 組合員平均6388円(基礎給比2.11%)
    • 産別最低保障賃金の締結
    • ポイント年齢別最低保障賃金の締結
  • 一時金:改定後の新賃金水準による基礎給の2.0ヵ月の支給
    • 支給日:6月5日

都ホテルズ

  • 合意日:2019年3月28日
  • 賃金:
    • 定期昇給の実施に加え、基礎給(年齢給)を一律1000円引き上げる

日本旅行

  • 合意日:2019年3月28日
  • 賃金:
    • 平均1.5%の昇給を行う
    • 産業別最低保障賃金の締結
    • ポイント年齢別最低保障賃金の締結
  • 一時金:
    • 夏期社員1.3ヵ月契約社員1.0ヵ月

      ※冬期一時金については、事業計画の達成を目指して最大限努力する

    • 支給日:6月20日

ホテルニューグランド

  • 合意日:2019年3月28日
  • 賃金:本給増額分組合員(正社員)一人平均5000円引き上げる
  • 一時金:夏季本給+職務手当の1.5ヵ月、冬季別途協議

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