アマデウス・ジャパン代表取締役社長の竹村章美氏が2021年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。
竹村氏は、安全安心の旅行に向け「非接触型」のサービス展開が必要とされるなか、これからの旅行業界には、「デジタル認証」や「行動追跡」など再考すべき8つのキーワードがあると提示。この推進に向け、アマデウスが新たなテクノロジー採用を推進していることを紹介し、ポストコロナの非接触型時代において旅行業界に貢献できる製品を提供するとしている。
発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。
2021年 年頭所感
新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
2020年は、新型コロナウイルス感染症が地球規模の災害へと拡大し、我々旅行業界にとっても、大きな試練の年となりました。厳しい時期を過ごされた業界関係者の皆様におかれましても、不安を抱える年末年始を過ごされたことかと存じます。一日も早い事態の収束を祈り、この試練を皆さまと共に乗り越えていきたいと、心から願っております。
2021年の初めにあたり、海外においてはワクチン接種が開始されるなどの明るい兆しが見えるものの、我が国においては緊急事態宣言の再発令という事態を受け、海外への自由な往来ができるようになるには、まだまだ時間がかかると思われます。
この長期にわたるコロナとの闘いにおいて、我々アマデウスにできることは、旅行需要の回復に向けて努力を続ける皆さまに寄り添い、旅行者の信頼を取り戻し、安全で安心できる旅行を提供するためのお手伝いをさせて頂くことだと思っております。
コロナ禍において、安全で安心できる旅行には「非接触型」のサービス展開が必要とされ、テクノロジーに対するニーズがますます高まると考えています。私どもは旅行回復への道をサポートし、これからの旅行業界が再考していかなければならない8つのキーワードがあると考えています。それは「ソーシャルディスタンス」「自動ヘルスチェック」「行動追跡」「デジタル認証」「バーチャル体験」「ロボットサービス」「情報の共有」「感染予防」です。
そのひとつの例として、アマデウスでは空港およびパートナー企業と協働し新たなテクノロジーの採用を進めています。旅行者が空港での人との接触を極力減らせるように空港外で利用できるポータブル・チェックインデスクを導入したり、日本国内ではセルフサービス自動手荷物預け機を空港に導入したりしています。また、生体認証ベースのテクノロジーはセキュリティー強化としてコロナ前から必要とされてきましたが、アマデウスはこの分野でもポストコロナの「非接触型」時代において貢献できるテクノロジーを提供しています。
そして、テクノロジーが旅行のあらゆる部分を進化させていくのと同様に、この業界における「働き方」にも進化をもたらしています。アマデウスのGDSはクラウドベースで稼働するのでいつでもどこからでもご利用いただけますが、これを軸に、昨年から日本のお客様向けの新しいプロダクトを複数投入してまいりました。今年もその手を休めることなく、ポストコロナに向けご準備いただけるように新たな製品を展開してまいります。
これからの旅行業界は、既存のテクノロジーを使うだけでなく、さらにその先を見据えた改革者の集団でなければならないと考えています。この特別な時に、皆さまと共に歩むパートナーでありたいと切に願っております。
新しい一年が皆さま、そして業界にとってより良い一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
株式会社アマデウス・ジャパン
代表取締役社長 竹村章美