世界の航空会社の安全性やプロダクトについて格付けを行っているウェブサイト、「エアライン・レーティング(AirlineRatings.com)」が2021年度の安全性ランキングでの上位20社を発表した。同サイトがモニターしている385社の航空会社を対象に調査した。
1位に選ばれたのはオーストラリアのカンタス航空。2位がカタール航空、3位がニュージーランド航空。以下、シンガポール航空、エミレーツ航空、エバー航空、エティハド航空、アラスカ航空、キャセイパシフィック航空、ブリティッシュエアウェイズと続く。
エアライン・レーティングの編集責任者、ジェフリー・トーマス氏は、上位に格付けされた航空各社は「安全性、イノベーション、新規機材などの面から世界をリード」していると評価。特にオーストラリアのカンタス航空は「過去60年間、安全なオペレーション実現に向けた取り組みでは、常に最先端にあり、ジェット機時代の到来以降、一度も死亡事故がない」。同様に、ハワイアン航空(12位)やフィンランド航空(17位)も「完璧な記録を保持している」と評した。
トーマス氏によると、ランキング作成では、墜落事故、重大インシデント、航空管理機関や主要組織による調査、政府による監査、機材の使用年数などが判断材料になっている。航空会社では日々、様々なインシデントが発生するが、「その多くは機材やエンジン製造側に起因し、航空会社のオペレーションの不手際が原因ではない。問題が発生したときに、航空会社のクルーがどう対処するかが、安全な航空会社と呼べるかどうかを左右する」(同氏)との考えを示した。
同サイトでは、航空会社の格付けを2013年6月から開始している。安全性、機内プロダクト、そして現在は新型コロナウイルス対策の遵守について、1~7つの星で格付けしている。