観光庁が発表した宿泊旅行統計調査(速報)によると、2021年3月の延べ宿泊者数は前年同月比13.9%増の2726万人泊だった。日本人延べ宿泊者数は18.2%増の2696万人泊。2020年3月は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う旅行需要減少が深刻化し始めていた時期。前年比増とはなったものの、依然として厳しい状況が浮き彫りになっている。3月の外国人延べ宿泊者数は73.9%減の30万人泊だった。
なお、2019年3月の延べ宿泊者数は約5110万人。2020年3月は、2019年比でおよそ半減となっている。
3月の客室稼働率は全体で34.3%と、2月の26.9%に比べると7.4ポイント回復した。施設タイプ別では、ビジネスホテルが45.5%と稼働率を上げた。レジャー需要の多い旅館は22.7%、リゾートホテルは26%だった。都道府県別の客室稼働率では、山口が41.9%で2月に続きトップ。ワーストは富士山、河口湖などのインバウンド客にも人気の観光地を抱える山梨の17%だった。
なお、都道府県別の延べ宿泊者数トップ3は、東京の222万人泊、北海道の109万人泊、大阪の97万人泊の順。前年同月との比較では、沖縄が69.7%減の58万人、大阪が63.7%減、千葉が62.7%減の70万人、福岡が同じく62.7%減の51万人などと落ち込み幅が大きかった。