富山県はこのほど、2024年開始予定の新観光ルートの名称を「黒部宇奈月キャニオンルート」に決定したと発表した。日本有数のV字峡である黒部峡谷の欅平から上流の黒部ダムまでの約18キロにわたるルートを一般開放・旅行商品化。山岳景観を誇る立山黒部アルペンルートと結ぶ新たな観光素材としてプロモーションを強化する。
黒部宇奈月キャニオンルートは、黒部川第四発電所の建設などに伴い整備された約18キロの工事用ルート。蓄電池機関車やインクラインなどの乗り物で進みながら、地底に作られた多様な電源施設や設備、掘削時岩盤温度が160度に達した高熱隧道など、電源開発の軌跡を体験できる。また、荒々しい稜線が織りなす裏剱や仙人谷など、長く険しい道を辿った登山者など限られた人しか目にすることのできなかった黒部奥山の絶景を満喫できるようになる。
名称は昨年9~10月に公募。7049件の応募を基に、関係自治体・事業者、有識者等で構成された名称選定委員会による選考で決定した。