サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)は、日本政府がこのほど示したコロナ感染拡大が著しい状況下における対応方針について、サービス連合としての見解を発表した。
政府の示した方針では、都道府県が医療ひっ迫の回避を目的に「対策強化宣言」を発令し、混雑した場所への外出を控えるなどの慎重な行動を要請することや、さらに感染拡大した場合には旅行などの外出自粛要請をするといった対応を決定している。
これに対し、サービス連合は、日本では過去3年間、感染拡大のたびに発出された緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、社会経済活動の抑制と同時に人の移動が感染拡大の原因であるような印象を社会に与え、「観光関連産業をはじめとする人の交流で成り立つ多くの産業が甚大な影響を受けた」と指摘。
行動制限で人流を止め、社会経済活動を抑制することは「科学的な根拠に基づいた合理的な対応とは到底いえない」とし、感染拡大防止対策と経済活動の両立を強く求めた。
感染拡大時の対策としては、クラスターが発生しやすい高齢者施設や重症化リスクの高い高齢者、基礎疾患のある人への感染防止対策とともに、セルフチェックできる簡易検査キットを配付したうえでの検査体制の拡充、ワクチン接種体制の維持など、効果的な感染拡大防止策を求めた。