貸切バスの下限運賃が引き上げ、各地方運輸局が新たに公示、高付加価値サービスも可能に

国土交通省が2023年6月に開催した「貸切バス運賃・料金制度ワーキンググループ」フォローアップ会合(第10回)で貸切バスの運賃・料金を見直す方針を決定したのを受け、各地方運輸局が管内の貸切バスの新たな運賃・料金額を8月25日付で公示した。

現在の貸切バスの公示運賃は安全運行に必要なコストなどを確保するため、2014年に導入されたものだが、深刻な人手不足による人件費や燃料費などが当時より上昇していることから、各地方運輸局は下限額を引き上げた。運賃の一例は、関東運輸局管内の大型車の場合、1キロあたりの下限額がこれまでの120円から160円、1時間あたりが5310円から6580円となる。

また、これまでは基準額(原価ライン)のプラス30%(上限額)とマイナス10%(下限額)の幅で運賃を公示していたが、新制度では基準額を下限額に。金額を引き上げたうえで下限額のみを公示する方法に見直した。貸切バス事業者の創意工夫によ って高付加価値なサービスを提供することも可能となるよう、上限額の届出を不要とした。

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