ペルーの世界的観光地マチュピチュで、入域に必要な電子チケットの新たな発券システムの導入に端を発した地元の抗議活動で混乱が発生し、観光客が足止めされている。マチュピチュに向かう鉄道は、デモによる安全上の理由から1月26日から運休。これにより、数百人の観光客がマチュピチュにたどり着けなかったという。
ペルー政府は、マチュピチュへの訪問者数を管理するため、2024年1月から新たな電子チケット販売プラットフォームを導入。1日あたりの上限人数を、昨年の3800人から今年から4500人に引き上げていた。
地元の抗議団体とペルー当局との話し合いは現在のことろ平行線。ペルーのレスリー・ウルテアガ文化大臣は1月29日に現地を訪れたが、旅行組合、旅行会社、住民が主導する「無期限ストライキ」の解決策はいまだ発表されていない。現地の最大の懸念は、新しい電子チケット販売システムが民営化されることで、その利益が1社に集中してしまい、地元企業が損害を受ける恐れがあることだ。
ペルー政府は昨年9月、訪問者が急増したことで土壌の劣化が進んだとして、マチュピチュの3つのエリアを一時的に閉鎖した。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。