アメリカン航空、マイル獲得ルールを変更、直接予約とNDC予約のみに付与へ、ベーシックエコノミーで【外電】

アメリカン航空は、マシレージプログラム「AAdvantage」でのマイル獲得規約を変更する。ベーシックエコノミー航空券について、同社サイトでの直接予約および新流通機能 (NDC) 接続を持つ代理店を通じての予約に対してのみに特典が付与されることになる。

2024年5月1日以降、アメリカン航空または提携航空会社で直接予約した場合にのみマイルとロイヤリティポイントを獲得することが可能。他の運賃クラスについても、「優先旅行代理店(the preferred travel agency)」を通じて予約した場合、またはその会社がアメリカン航空と法人契約を結んでいるか、AAdvantage ビジネスプログラムに登録している場合に、マイルやポイントを獲得することができる。

アメリカン航空のウェブサイトによると、旅行代理店の優先ステータスは、その旅行代理店がアメリカン航空のNDC接続経由の予約割合に基づくものになるという。アメリカン航空は代理店に対して、4月の段階で米国での予約の30%をNDCを通じて確保することを求めている。また、その後、10月31日までに50%、2025年4月30日までに70%にその割合を段階的に増やすことが必要としている。「優先旅行代理店」は、7月1日からこの基準を遵守する必要がある。

NDCとは、IATA(国際航空運送協会)が定めた、航空券やその付帯サービスに関する情報を配信するための最新通信規格。航空券販売の変化に対応し、航空券の予約・発券・決済などの機能に加えて、その他の航空に関わるサービスを個別販売したり、航空とは異なる商品販売に対応する付帯サービスなどをパッケージ化した運賃(ブランデッド・フェア)を展開しやすくなる。

NDC予約をさらに推進、法人市場でも

アメリカン航空は、今回の変更を通じて、直接予約およびNDC接続による予約をさらに推進していく方針だ。今年1月の決算時に発表されたデータでは、予約の80%がオンラインベース。アメリカン航空ではオンライン予約100%を目指している。

アメリカン航空のジェフ・クレーCEOは「最新のテクノロジーを活用することで、アメリカン航空は、古い通信プロトコルの制約なしに、売りたい製品を売りたい価格で販売できるようになる 。それはアメリカン航空の権利の一つ」とコメントしている。

一般的にベーシックエコノミー航空券は法人市場では流通していないが、クレーCEOは、今回の変更は「さらなる変化の兆しになる」と話しており、法人市場でもTMC(トラベルマネジメントカンパニー)などの代理店を通さない予約を進めていくことを示唆した。

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営する「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との正式提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事:AMERICAN TIGHTENS MILEAGE EARNING RULES TO MOTIVATE NDC, DIRECT BOOKINGS

著者:ミトラ・ソラレス氏


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