中国の海外旅行市場の最新レポート、急回復で2024年は2019年越えか、旅先では体験重視、ビジネス旅行ではブレジャーの関心高まる

ITB中国は、OTAトリップ・ドットコム(Trip.com)のデータをもとに中国における最新の海外旅行市場のトレンドを分析したレポートを発表した。

レポートでは、ビザ緩和や航空路線の回復具合で、旅行先によって需要のばらつきはあるものの、中国の海外旅行市場は2024年に急速に回復すると予測。業界関係者の75%が海外旅行ビジネスは2019年の水準に戻るか、それを上回るとみているという。

中国人海外旅行者の属性にも変化が表れており、1990年代以降および2000年以降に生まれた世代が1980年代以降に生まれた世代を上回り、その割合は全体の40%を占めている。

また、彼らは、旅先での体験を重視し、小規模グループ、セルフガイドツアー、カスタマイズ旅行が増加。旅行のテーマでは、「市内観光/街歩き」(51%)がトップで、「家族旅行」(50%)、「文化体験」(41%)、「リゾートでの休暇」(36%)が続く。

また、人気が上昇しているテーマとしては、「グルメツアー」(34%)、「アドベンチャー旅行」(28%)、「エコツアー」(27%)、「シニア旅行」(18%)、「スパとウェルネス」(12%)、「ウィンタースポーツ」(9%)などが挙げられた。

中国の旅行会社は、WeChat、Douyin(中国版TikTok)、Little Red Book(小紅書)などのソーシャルメディアプラットフォームでの動画やライブストリーミングを活用して、顧客にリーチする戦略をとっており、例えば広州拠点の大手旅行会社GZLグループの傘下企業では、中国版TikTokのDouyinでの1日の売上高が113万人民元(約2300万円)を記録。30日間では1200万人民元(約2.5億円)も売り上げた。

また、このレポートではMICE市場についても分析。特に、中国でもブレジャー(出張に休暇を追加する旅行)が注目されており、調査によると、2023年のビジネス旅行者の95%が出張中にレジャー活動で滞在を延長することに関心を示しているという。

※人民元円換算は1人民元20円でトラベルボイス編集部が算出

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