このほどオーストリア政府観光局の本局からクラウス・エーレン・ブレンナー氏(写真)が来日、記者会見の場で同国の観光市場と日本マーケットの状況について説明した。
2012年のオーストリアにおける総宿泊数は約1億3101万泊で前年比4%増。日本人は約50万8000泊で16.1%増と好調だ。現在、同国を訪れる外国人のシェアで日本人はアジアで首位となっている。
この伸びの要因のひとつに、2011年から商品化されているインスブルグの1か月を超える長期滞在が人気を高めてきていることがあげられる。同氏は「日本人がオーストリアの歴史や世界遺産、文化に関心が高いことは理解している」としたうえで、長期滞在をすることで、オーストリア人の生活や日常を体験したい日本人が増えていることを歓迎。今後の伸びに期待感を示した。
2013年の日本人観光客の推移については、1~7月の日本人宿泊数は約26万4000泊。これは50万泊を超えた2012年とほぼ同様の推移で、2013年も好調といえる。なお、ウィーン市観光局によるとウィーン市への日本人宿泊数は同期間約16万2500泊で前年比3.5%増。日本人が同期間に約10万泊をウィーン市以外の地域に宿泊していることになり、同国の地方エリアまで足を延ばしている様子がわかる。
なお、同氏の今回の来日は、旅行業界向けのワークショップにあわせたもの。ウィーン市観光局、ザルツブルク市観光局、インスブルック市観光局、グラーツ市観光局や現地サプライヤーが現地からの来日、最新のプログラムや情報などを提供した。