森トラストは、高級宿泊施設「京都嵐山計画(仮称)」を2014年1月7日に着工、京都・嵯峨天龍寺において地鎮祭行った。この施設は、国内外の旅行者の観光目的の宿泊から長期滞在まで幅広いニーズに応える宿泊施設として、2015年春の開業を目指しているもの。
森トラストグループは、京都・嵐山地区の伝統と格式を持つ地に相応しい開発を目指し、明治期の豪儀な建造物を残しながら、庭園や保津川越しの嵐山の絶景を楽しめる約40室(一部専用露天風呂付き)の宿泊棟を新設する。また、レストラン、宴会場のほか、ミネラル豊富な嵐山温泉を引く露天風呂やスパも併設する予定だ。京都ならではの和のテイストを取り入れつつ、ラグジュアリーホテルの快適性を兼ね備えることで、四季を通じて宿泊者を受け入れたい考え。
平安時代より貴族の別荘地として栄えた「京都嵐山地区」は、春は桜、夏は竹林の緑や「若鮎祭り」「嵐山鵜飼」、秋は紅葉、冬は幻想的な花灯路や雪景色など、春夏秋冬異なる京の風趣に恵まれたロケーションだ。また、世界遺産「天龍寺」や桜・紅葉の名所「亀山公園」に隣接し、敷地前面を流れる保津川越しに国の史跡名勝「嵐山」を間近に望む閑静なエリア。鎌倉時代に後嵯峨上皇の離宮であった「亀山殿」の敷地を起源にもち、近代以降も歴代の名士が別荘を構えた地として知られている。敷地内には、川崎造船所創始者・川崎正蔵氏により1899年(明治32年)に造営された別荘「延命閣」や、嵯峨遊園株式会社により1910年(明治43年)に造営された「八賞軒」などが現存している。