国際航空運送協会(IATA)は、2014年5月の世界の旅客輸送実績を発表した。それによると、アフリカを除くすべて地域で旅客数は増加し、世界全体では前年同月比6.2%増となった。4月の増加率7.6%よりは低くなったものの、引き続き旅客需要は好調に推移した。供給は同5.2%増、搭乗率は同0.7ポイント増の79.0%。
国際線の旅客数は同7.0%増。供給も6.0%増となり、搭乗率は0.8ポイント増の78.1%となった。このうち、アシア太平洋地域の旅客数は同7.3%増を記録。IATAでは、中国経済の減速による需要の落ち込みが弱まったのが要因と見ている。供給は同7.5%増、搭乗率は同0.1ポイント増の74.1%。
ヨーロッパの旅客数は同6.1%増。供給は同5.3%増で搭乗率は同0.6ポイント増の80.3%と好調を維持した。北米では、景気回復や雇用状況の改善などから、旅客数も同4.4%増で推移。しかし、供給の伸び率4.8%を下回ったことから、搭乗率は同0.3ポイント減の83%となった。
中東の旅客数は同13.2%増と最も高い成長率を記録。供給の伸び率6.9%を大きく上回ったことから搭乗率は同4.4ポイント増の78%と大きく伸びた。南米も同様に、旅客の伸び率9.1%が供給の伸び率6.0%を上回ったことから、搭乗率も同2.2ポイント増の79.6%と改善。一方、アフリカの旅客数は同1.9%増で最も低い成長率となり、供給の伸び率4.7%も大きく下回ったことから、搭乗率は同1.8ポイント減の64.4%となった。
世界の国内線旅客数は同4.6%増。供給は同3.8%増となり、搭乗率は同0.6ポイント増の80.6%となった。旅客数の伸び率が高かった国は中国(同9.4%増)とロシア(同13.2%増)。日本も同3.7%増となり、供給の伸び率0.6%を上回った。
(トラベルボイス編集部)