フランス観光開発機構は、日本の旅行業界向けの「Sakidori France 2014」を開催、セミナーとワークショップを実施した。今年のセミナーでは、フランスの「食」を軸にしたフランスの魅力を紹介。豊かな食文化が育む個性ある郷土料理を旅の楽しみとして提案した(右画像はイメージ:(C)Atout France/CDT Calvados)。
同機構プロモーション担当の金田レイラ氏は、こうした食にこだわった旅は高単価になるもののシニアや富裕層の要望に応えるものであることを指摘。旅行会社の商品開発で、こうした食を取り込むことで「満足度が高く質の高いツアーを売って、収益性をあげてほしい」と語る。
すでにフランスでは、ボルドー地方を中心にワインツーリズムが定着。2010年からは、「ブドウ畑と発見」ラベルを観光ラベルとして新設した。ワインカーブ見学などを積極的に受け入れている施設が提示をしており、観光客にもわかりやすいものとなっている。また、このほど南仏のニースでは伝統料理店のラベルを制定。ニース風サラダなど、すでに世界的な料理となっているが正式な作り方をしているレストランが表示できるものとした。
フランス各地には歴史や風土に由来した郷土料理の数々があり、こうした食文化を活用し「食で差をつけてほしい(金田氏)」考えだ。
今回、各地の郷土料理としてフランス観光開発機構が推薦した料理は以下のとおり(抜粋)。
【ノルマンディー地方】
ルーアンのカモ:伝統法ではカモを窒息させてしめる。体内に地が残り、独特な風味。
ノルマンディー・ソース:酪農が盛んな地域で育まれたクリームソース
【パリ・イル・ド・フランス】
- マカロン・パリジャン:日本で一般的にしられるマカロン。フランスには様々な種類がある。
- パリ・ブレスト:パリとブレストを往復する自転車レースに由来するお菓子
【アルザス地方】
- クグロフ:王冠型に焼き上げたブリオッシュ生地に粉砂糖をかけたもの。
- シュークルート:塩で発酵させた酸味ある千切りキャベツをソーセージなどとあわせたもの
【ブルゴーニュ地方】
- エスカルゴ:養殖カタツムリ。フランス料理の代表だが、この発祥はブルゴーニュ。
- ディジョンのマスタード:ディジョン名物ともいえるハーブ、おりーぶなどの様々な風味のもの。
【ローヌ・アルプ地方】
- ブレス鳥:リヨン北部の地鶏。フランス国旗を連想させる鳥でクリスマス時には大統領に兼用される。
【オーヴェルニュ地方】
- トリュファード:山でクラス人々が山小屋で作り始めた料理。じゃがいも、チーズ、ベーコンをいためる
- レンズ豆:肉料理などとともに調理されるこの地方の名産。この地方では黒色の豆がとれる。
(トラベルボイス編集部:山岡薫)