ヤフーの2014年度第2四半期(2014年7月1日~9月30日)の決算で、広告事業の売上高および、Eコマースの流通総額に占めるスマートフォン比率がそれぞれ3割を超えた。各事業ごとの内訳は発表されていないものの、旅行関連を扱うヤフートラベルのユーザー動向を知る一つの指標となりそうだ。
決算発表のプレゼンテーションを行なった代表取締役社長・CEO宮坂学氏は、主力の広告事業の売上について「牽引したのはスマートフォン」と説明。スマホ(一部タブレットも含む)の2014年度上半期の広告売上高は、前年度より174億円増加。それ以外の広告売上高は87億円減少しており、「スマホとPCと双方が伸びていた時代から、スマホが伸びてPCが下がる状況に変わった」と、スマホシフトが第2段階に入ったと強調。第2四半期のスマホ広告売上高は73.9%増と大幅に増加している。
また、PC時代には約84%と圧倒的な利用率を誇ったヤフーだが、宮坂氏は「最低限のスマホシフトができている」とアピール。ヤフージャパンのサービスにおける1日あたりの利用ブラウザ数(デイリーユニークブラウザ:DUB)や利用頻度の半数以上がスマホとなっており、ページビュー(PV)、検索数、利用時間も4割強がスマホ経由で増加傾向にある。
このほか、スマートフォン利用者の73%が月に1回、ヤフージャパンのサービスを利用しているという2014年9月の調査結果を提示。さらに、スマホで重要なアプリ利用でも「日本のネットユーザー9000万人の2倍に以上の2.3億ダウンロード(累計)が出せている」とし、「スマホでもヤフーは使われるところまで変えていくことができた」とアピールした。
今後はスマホの広告スマホ・タブレット版のトップページを、スマホ・タブレットに最適化したタイムライン型にリニューアルする予定。今後の広告ビジネスにおいて「成功の確率が見えてきているのは、タイムライン化したユーザーインターフェース(UI)のなかに、ビッグデータを駆使した広告配信のコンビネーション」とし、すでに一部で実施している試験提供でも好調だという。
(トラベルボイス編集部)