外務省はこのほど、欧米での記念日や各種イベントなどを狙ったテロに関する注意喚起を発出した。11月末からクリスマスや年末年始に向け、欧米各地で開催されるイベントや野外マーケットなど多数が集まる場所でテロの危険が高まっているとするもの。米国務省も11月21日付けで欧州全域を対象にした注意喚起を促しているという。
2016年は、6月に米フロリダ州オーランド市のナイトクラブで銃撃テロ事件が発生。7月には仏ニース市でフランス革命記念日を狙ったテロ事件のほか、独アンスバッハで野外音楽祭を狙った爆弾テロ事件が起きるなど、不特定多数が集まる場所をターゲットとするテロ事件が多数発生。また、イスラム過激派がそのプロパガンダにて、不特定多数が集まる場所を狙ってテロを実行するよう呼びかけており、祝祭やパレード、政治集会といったイベントを例示している事実もあるとする。
これらの状況を受け、外務省では欧米各国で特にテロの標的となりやすい場所では安全確保に十分注意を払い、不測の事態に巻き込まれることのないように気をつけてほしいとしている。例えばイベント会場や野外マーケットなどに加え、宿泊・観光施設、デパートや市場といった不特定多数が集まる場所、公共交通機関などを訪れる際には周囲の状況に注意を払い、不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れるよう促している。