観光庁が発表した主要旅行業者49社の旅行取扱状況速報(2016年12月分)によると、12月の総取扱額は前年比1.7%減の4401億516万円。海外旅行は同2.8%減の1619億657万円、外国人旅行は同6.2%増の150億1296万円、国内旅行は同1.4%減の2631億8564万円となった。2016年の年間合計は、総取扱額が5兆7716億円、海外旅行が1兆9922億円、外国人旅行が1908億円、国内旅行は3兆5887億円となっている。
2016年の海外旅行の取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。12月は上位5社(JTBグループ15社、H.I.S.グループ5社、阪急交通社グループ3社、KNT-CTグループ8社、日本旅行)のうち、KNT-CTがランクを上げ4位に浮上。日本旅行は再度5位にランクダウンした。
外国人による訪日旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。12月は上位5社(JTBグループ15社、日本旅行、H.I.S.グループ5社、KNT-CTグループ8社、楽天)のうち、楽天は東武トップツアーズを抜いて5位に。マイナス遷移となったJTB以外はすべて前年比2桁増となっている。
国内旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。12月は上位5社(JTBグループ15社、楽天、KNT-CTグループ8社、日本旅行、ANAセールス)のうち、KNT-CTが15.1%減で低調。楽天は年間を通じてすべてプラス遷移で好調だ。
旅行商品ブランド全体の取り扱い状況
2016年12月の旅行商品ブランド(募集型企画旅行)は、総取扱額が前年比6.5%減の1221億6228万円、取扱人数合計は7.2%減の273万708人だった。
そのうち、海外旅行は取扱額が前年比11.1%減の501億7540万円、取扱人数は6.9%減の23万8818人。外国人旅行は取扱額7.7%減の5億447万円、取扱人数が1.7%減の3万4320人。国内旅行の取扱額は3.0%減の714億8241万円、取扱人数は7.3%減の245万7570人。すべての分野で取扱額と人数が前年比減となっている。
方面別の全体傾向
旅行会社へのヒアリングによれば、海外旅行は、前年同月と比較して日並びが悪く長期休暇がとりにくかったうえ、テロ事件による不安の高まりの影響などで取扱額が前年割れに。外国人旅行は東アジアや東南アジアからの旅行者が好調。国内旅行は大雪の影響などで北海道方面が低調となった。