GDSセーバーと米エクスペディア・グループの業務渡航(BTM)旅行会社エジェンシア(Egencia)は、このほど企業の出張規約に関する調査を実施、2017年版白書「データ活用で出張者をサポートするための4つのキー」を発表した。
セーバーが保有する航空券、ホテル、各種サービスに関するデータを活用・分析することで、出張者の満足度を高め、業務の生産性向上にもつながる要素を探ったもの。コスト管理をするための出張規約の厳格化は、出張者のストレスを増やす。そのため、効率的かつ出張者の選択肢を狭めることのないトラベルマネジメントの在り方を考えたという。
同白書が提案する出張管理に有効なアドバイスは以下の4点だ。
1. 予約を入れる時期が重要 -下準備をしっかりと
出張時の小さな慣習を見直すことが、積もり積もれば、年間コストの大きな削減につながる。特に重要なのが、予約を入れる時期。エクスペディアと米ARCによる航空機を使った旅行に関する年次レポートによると、航空券の割引率が最も大きくなるのは、平均すると出発日の21日以上前という。
2. 空港の時間短縮パスが人気 -社員特典は最優先事項
セーバーの航空券販売データによると、北米、南米、欧州、アジア太平洋地区で最もよく購入されているアンシラリー(運賃以外の有料サービス)は、空港での審査にかかる所要時間を短縮できる「ファスト・トラック・パス」と、座席の優先予約サービス。サプライヤーと交渉する際は、まずこの2つを法人契約に組み込んでもらうべきだ。
3. フライト遅延に備えて空港ラウンジ活用 -不測の事態も最小限に抑える工夫
セーバーのフライト&空港データによると、世界で最も出張者の利用が多い空港は、シカゴ・オヘア空港、ラガーディア空港、JFK空港、サンパウロ・コンゴニャス空港、ロンドン・ヒースロー空港など。混雑するため、フライトの遅延発生も多い。こうした空港を利用する際は、会社があらかじめ空港ラウンジの法人会員になっておけば、出張者の有事のストレス軽減に役立つ。
4. 自分で予約したい出張者は80% -出張者予約・出張管理の手続きはシンプルに
海外出張者の約80%は、自分で予約を入れたがる。中には、出張の管理全般を自分のデバイスなどで行いたいという人も。そこで企業が出張を管理する際(米国ではトラベルマネジャー)には、旅行アプリを出張規約に活用する手法がおすすめだ。出張者には、トラベルマネジメント会社や契約サプライヤーのアプリを、自分でダウンロードしてもらおう。
この白書の詳細は、以下からダウンロード可能だ。