観光庁が発表した主要旅行業者49社の旅行取扱状況速報(2017年1月分)によると、1月の総取扱額は前年比0.8%減の3658億1517万円。海外旅行は同5.2%増の1392億8499万円、外国人旅行は同23.8%増の124億7618万円、国内旅行は同5.3%減の2140億5400万円となった。
2017年1月の海外旅行の取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。1月は上位5社(JTBグループ15社、H.I.S.グループ5社、阪急交通社グループ3社、KNT-CTグループ8社、日本旅行)のうち、阪急交通社グループは2ケタ増の大きな伸びを記録。1位JTBグループと2位HISグループの差額は約18億円まで縮小した。
外国人による訪日旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。1月は上位5社(JTBグループ15社、H.I.S.グループ5社、日本旅行、KNT-CTグループ8社、楽天)のすべてが2ケタ増で好調。楽天は4割超えの大幅な伸び。また、HISグループは前年1月以来12ヵ月ぶりで日本旅行を抜いて2位に浮上した。なお、外国人旅行は、日本の旅行会社によるインバウンド旅行を指している。
国内旅行の旅行会社別取扱額上位5社・直近12か月推移は以下のとおり。1月は上位5社(JTBグループ15社、楽天、KNT-CTグループ8社、日本旅行、ANAセールス)のうち、JTBは11.6%減、ANAセールスは約2割減で低調。楽天のみ過去1年間を通じてすべてプラス遷移となった。
旅行商品ブランド全体の取り扱い状況
2017年1月の旅行商品ブランド(募集型企画旅行)は、総取扱額が前年比2.5%減の1085億9732万円、取扱人数合計は6.8%減の254万2763人だった。
そのうち、海外旅行は取扱額が前年比1.9%増の420億6535万円、取扱人数は4.8%減の22万6245人。外国人旅行は取扱額2.7%増の4億3945万円、取扱人数が22.0%増の3万3585人。国内旅行の取扱額は5.1%減の660億9252万円、取扱人数は7.3%減の228万2933人となっている。
方面別の全体傾向
旅行会社へのヒアリングによれば、海外旅行は、前年同月のテロの影響の反動で増加がみられたほか、欧州など長距離旅行も比較的多かったことから前年を上回る結果に。外国人旅行は、今年は1月から春節が始まったことなどにより前年比増となった。国内旅行は、前年同月に「ふるさと割」で販売額が増加していた反動などの影響で、前年割れになったとしている。