国土交通省は、2018年度「地域づくり表彰」の受賞団体を発表した。国土交通大臣賞には、能登の「食」に着目した地域ブランド確立を推進した石川県珠洲市の能登丼事業協同組合が受賞。そのほか、全国地域づくり推進協議会会長賞3団体、日本政策投資銀行賞1団体、地域づくり表彰審査会特別賞が3団体に授与された。
「地域づくり表彰」とは、地域間の連携や交流を通じた地域づくり活動を奨励するための取り組み。1984年から実施し、創意工夫を生かした活動の功績を称え、優良事例を表彰している。各章の表彰対象は以下のとおり。
各章の概要
※受賞対象団体/活動概要
国土交通大臣賞
- 能登丼事業協同組合(石川県珠洲市)/奥野との豊かな食文化を生かした「能登丼」を開発・普及
全国地域づくり推進協議会会長賞
- ハッピーロードネット(福島県広野町)/地域を担う人材である中学・高校生が街づくりを考える場を提供。東日本大震災や原発事故の復興シンボルとなる桜の植樹活動を実施
- 鯖江市役所JK課(福井県鯖江市)/女子高校生が地域活動に参加して街づくりの企画をおこなうモデルを構築。地場産品であるメガネフレームのデザインなど多数の企画を実践
- そらの郷(徳島県三好市)/人口減少や高齢化解決のため、山村地域独自の人々の暮らしや歴史・文化・自然資産を活用。リピーター確保のためのマーケティング活動などを推進
日本政策投資銀行賞
- キャッセン大船渡(岩手県大船渡市)/東異本大震災で失われた市街地からの復興と新・市街地形成を目指す組織。地場産業の販路拡大やなどを通じ、商店街では当初目標売上を上回る実績を残した
地域づくり表彰審査会特別賞
- まっかり温泉スリッパ卓球大会実行委員会(北海道真狩村)/冬季の観光客減少に歯止めをかけるべく、「温泉卓球とスリッパ」を結び付けたスリッパ卓球大会などを実施。豊かな特産品も活用し、交流人口の拡大に貢献
- 矢掛の宿場まつり大名行列実行委員会(岡山県矢掛町)/1976年の台風による大災害からの復興をきっかけに開催された「矢掛の宿場まつり大名行列」を40年以上にわたり継続。PR効果も相まって、町全体のイメージアップや観光客誘致に貢献
- 小岱山薬草の会(熊本県玉名市)/伝統的な家庭薬の継承とそれを生かした地域おこしを目指して会を発足。定期的な後援会・講習会のほか、シンポジウムの開催などで全国的な活動への広がりもみせている