世界遺産の白川郷で地域商社「合掌ホールディングス」が発足した。白川郷は観光客の急増による混雑が常態化しており、合掌造りの価値創出、現状の課題を可能性に変える観光地経営を目指す。地域課題解決のためのプラットフォームづくりのほか、具体的に宿泊予約のシステム化、ガイドサービス、回遊地図の制作なども手がける。
観光客と供給側をつなぐ地域商社として、地域産業ブランディング、人材雇用・育成、観光地経営に取り組む。近年、白川郷では「観光客だらけでのんびりできない」、「一部の観光客によって農地が荒らされている」といった、観光客目線、村内住民目線の双方から課題が挙がっており、こうした声を反映し、白川郷の発展を目指す地域商社を設立することになった。
代表取締役には村内で合掌造り民宿・源作を営む鈴口悦子氏が就任。鈴口氏は「合掌造りの本質的価値がお客様に伝わっていない。 数より質を重視する時ではないか。合掌造りの価値を高めてくれる心強い仲間が集まってきたので動いていく覚悟をした」などと語っている。