ホテルのクチコミ評価プラットホームを運営するTrust You GmbH(トラスト・ユー)は、2023年第1四半期のクチコミが宿泊施設に与えた影響を発表した。ゲストのクチコミ内容がどのようにホテル全体のクチコミのスコア(レビュースコア)に影響を与えるかを数値化したもの。日本の150万件のクチコミを分析した。
これによると、2023年第1四半期のクチコミで好影響を与えたトップ3は、ホテル(+5.4)、サービス(+5.1)、料理(+2.4)の順。一方、Wi-Fi(-2.2)、料金(-1.8)、客室(-0.5)に関する内容のクチコミは、全体のスコアに悪影響を与えたことがわかったという。
この結果を受けて同社は、「悪影響を与えるクチコミのカテゴリー1位がWi-Fiとなっている点は、リモートワークの普及で宿泊施設のWi-Fi環境の高いクオリティを求めるゲストが増えている」などと分析。料金については、コロナ時に宿泊料金が下がり過ぎたこと、政府の旅行支援策の影響などいくつかの要因が考えられるとの見解だ。旅先テレワークが一般化したのも影響していると考えられる。
同社代表取締役の志和孝洋氏は、「料金に関しては訪日客の増加や全国旅行支援などにより稼働が高まったことや急激な円安や戦争の影響からエネルギーの価格が高騰してきたことから客室単価が上がってきている。宿泊ゲストには不満の原因にならないようこれらの事象を理解してもらいつつ、サービスの品質を上げていくための優先順位づけをした取り組みをしていく必要がある」などとコメントした。