遊園地やレジャー施設の値上げ、直近1年で6割が価格改訂を公表、変動価格制の導入も進む

東京商工リサーチ(TSR)は、国内の主な遊園地、レジャー施設107施設を対象に、入場料やプレー料の値上げについて調査した。主要107施設のうち、直近1年間(2022年7月以降)に値上げや価格改定(見込みを含む)を公表したのは62施設で約6割にのぼった。

62施設の内訳は、遊園地が16施設(構成比25.8%)、水族館が15施設(同24.1%)、動物園・サファリパークが13施設(同20.9%)。

業態別で値上げした施設の構成比をみると、トップが遊園地の76.1%。次いで、水族館65.2%、公園・アスレチック61.5%、テーマパーク52.6%までが半数を超え、動物園・サファリパークは41.9%と半数以下だった。遊園地や水族館は、施設やアトラクションの稼働・維持に電気が欠かせず、電気代の値上げが収益悪化に直結するため、値上げが避けられない状況。公園・アスレチックは、もともと入場料が他の業態より安く、数十円や百円程度の値上げが散見されたという。

報道資料より業態別の値上げ率は、最高が「公園・アスレチック」の17.7%アップ。次いで、「遊園地」が14.6%アップで続いた。最下位は「テーマパーク」の11.3%アップ。もともと値上げ前の平均入場料が5831.4円と最も高く、1施設当たりの値上げ幅は最も小さく抑えられた。

変動価格制の導入は15施設

また、土日祝日や夏休み期間など需要動向に合わせて料金が変動するダイナミックプライシングを導入している施設は107施設のうち15施設(同14.0%)に。導入する施設は、東京ディズニーリゾートや富士急ハイランド(山梨県)、サンリオピューロランド(東京都)、サンシャイン水族館(東京都)など国内有数のテーマパーク、遊園地が中心。都心近くに集中し、15施設のうち8施設が関東圏で、5施設が東京都内だった。

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