伊ベネチア、いよいよ始まる入場料徴収、入場口でQRコード提示、オーバーツーリズム対策で

写真:ロイター通信

イタリア・ベネチア市が、オーバーツーリズム対策として昨年決定した歴史地区エリアの入場料徴収が2024年4月下旬からいよいよ始まる。混雑が予想される特定日に日帰り観光客から5ユーロ(約825円)の徴収を試験的に行うもの。1月に入場料徴収のためのプラットフォームを立ち上げた。市当局によると、入場料を支払わずに入域した観光客に対して、摘発された場合には50ユーロ(約8250円)から300ユーロ(約4万9500円)の罰金が課される。

観光客がプラットフォームで入場料を支払うと、支払いを証明するQRコードが発行される。入域するためには入場口で職員にそのコードを提示する必要がある。

この措置は4月25日から7月中旬までのほとんどの週末が対象となり、その合計日数は29日間。この制度は宿泊者、地元住民、通勤者には適用されず、14歳未満の子供は免除される。

ベネチアへは毎年500万人以上の観光客が訪れる。ピーク時には、市内には常時10万人以上の外国人が滞在することが多く、その数は住民の数の倍にもなる。

5ユーロの入場料は、夕方の公式ゴンドラ料金100ユーロ(約1万6500円)に比べると微々たるもの。サンマルコ広場のカフェ・フロリアンのカプチーノは1杯11.50ユーロ(約1900円)。この入場料が観光客数の抑制に影響を与えることに懐疑的な専門家も多い。

※ユーロ円換算は1ユーロ165円でトラへベルボイス編集部が算出

※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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