包括旅行チャーターの座席卸販売が解禁－需要拡大に期待

国土交通省航空局は2013年5月16日付で通達「本邦を発着する国際チャーター便の運航について」の一部を改正し、包括旅行チャーターで座席の卸販売を解禁した。用機者と直接契約をした第1種旅行業者に一部座席の卸売を認めるもの。これにより、直接契約をした第1種旅行業者の包括旅行商品販売が可能となる。

今回の通達改正は、包括旅行チャーターの活用促進による航空需要の拡大と観光振興が目的。従来、包括チャーターで複数の旅行業者が包括旅行商品を販売する場合は、すべての旅行業者が用機者となるスプリットチャーターとする必要があった。しかし、用機者となった場合には在庫リスクへの不安から包括チャーターが成立せず、旅行需要に対応できないケースがあったとし、国土交通省航空局では2013年3月12日～4月10日まで、パブリックコメントを実施。この結果、特に意見が寄せられなかったという。

チャーター規制の緩和を受け、日本旅行業協会（JATA）会長の菊間潤吾氏は「旅行業界が長期にわたり要望していたもの」と歓迎の談話を発表。特にチャーターの活性化によって地方の観光促進に寄与するとし、今後、旅行業者間の連携と競争を通じ、様々なチャーター商品を開発していく意向を示した。