JTB総合研究所が発表した「国内線LCC利用者の意識と行動調査」によると、2012年以降に飛行機で旅行をした人の割合は35.0%で、このうち国内線LCCの利用経験者は11.5%だった。性年代別では、18~29歳の男性(21.9%)、女性(16.6%)と年齢が若い方が高く、60歳以上では男性(6.0%)、女性(6.2%)と最も低くなった。
居住エリア別では関西が18.8%、関東が8.3%で10ポイント以上の差が開き、年代別でもすべての年代で関東を10ポイント前後で上回った。航空会社別では、ジェットスタージャパン(GK)(関東:5.5%、関西7.9%)、エアアジア・ジャパン(JW)(関東:3.1%、関西:1.7%)が一桁台であるなか、ピーチ・アビエーション(MM)が関西で14.5%(関東は2.9%)と高く、関西圏でのピーチ・アビエーションの浸透度がうかがえる。
国内線LCCの就航による影響では、「国内線LCC就航がきっかけ、理由で国内旅行をした」が46.5%と最も高い結果となった。年代別でも18~29歳を筆頭に30代、40代と続いており、若い世代ほどLCC就航が旅行の機会となった。また、旅行に対する考え方や行動の変化については「安く旅行に行けるようになった」「気軽に旅行に行けるようになった」「飛行機が身近に感じられるようになった」などが自由回答で挙がり、飛行機旅行の親近感の醸成と、旅行の選択肢の一つとしての認知浸透の効果があったようだ。
今後の利用意向については、全体の55.9%が今夏から冬の間に「利用すると思う」と回答。特に40~49歳(60.5%)、18~29歳(59.9%)の意向が強い。具体的な時期は「夏」が59.6%で20代や30代の利用意向が多く、「秋」は33.3%で60歳以上の利用意向が6割近い。「冬」は24.5%で、どの年代もほほ同水準の回答となった。
同調査は関東、関西の18歳以上の居住者を対象に実施。スクリーニング調査は4万3918人回収。本調査は2012年3月以降に旅行で国内線LCCを利用した949人を対象に、2013年6月28日~7月3日に実施した。