日本航空(JL)は、このほど2013年3月期(平成26年3月期)第1四半期の連結決算を発表した。それによると、売上高は前年比2.6%増の2941億300万円の増収となったものの、燃油費を中心に為替の影響を受けたことから営業費用が同6.5%増の2720億円となり、営業利益は同29.8%減の220億7800万円、経常利益は同35.9%減の196億9900万円に。四半期純利益も同31.9%減の183億3700万円と増収減益となった。
国際線旅客では、一部減便していた成田/ボストン線、成田/サンディエゴ線を2013年6月1日からボーイング787でデイリー運航に戻し、羽田/北京線、成田・羽田/シンガポール線については、同じくボーイング787による運航へと機材変更した。また、需要変動に柔軟に対応するため、成田/北京線の一時減便を行う一方、需要の旺盛な成田/ホノルル線(JL782/JL781便)の機材を6月1日より大型化した。また、運賃面では、4月などの低需要期対策として事前に各路線へ積極的に期間限定運賃を設定。特にサンディエゴ線では、同路線限定のスペシャル運賃を設定し、ビジネス需要獲得に加え、観光需要喚起を行った。そうした結果、第1四半期の有効座席キロベースは同3.7%の増加、有償旅客キロベースは同比2.8%の増加、搭乗率は72.6%となり、国際旅客収入989億円(同3.1%増)を計上した。
国内旅客では、羽田・伊丹空港の発着枠拡大に伴い、大幅に国内線ネットワークを拡充。羽田空港の発着路線で増便を実施するとともに、国際線との乗り継ぎ便として羽田/中部線を新規開設した。伊丹空港の発着路線では伊丹/松山線、伊丹/函館線、伊丹/三沢線の定期路線を再開したほか、16路線で計18便の増便を行った。また、東京ディズニーリゾート30周年を記念したタイアップ企画の展開などにより、観光需要の喚起を行った。その結果、第1四半期の有効座席キロベースは同3.8%の増加、有償旅客キロベースは同2.0%の増加、搭乗率は58.6%となり、国内旅客収入は1,088億円(同0.5%増加)を計上した。
国際線貨物では、日本発総需要の低迷が続く中、販売部門による積極的な営業活動やレベニューマネージメントの強化による旅客便スペースの有効活用によって収入の極大化に務めた。その結果、有償貨物トン・キロベースは同5.5%の増加となり、収入については競争の激化などにより同1.5%減少の128億円となった。
2013年度通気の業績予想は、今年4月30日発表と変わらず、売上高1兆2720億円、営業利益1400億円、経常利益1270億円、当期純利益1180億円となっている。