ボーイングは2013年9月17日、787-9型機の初飛行を実施、2014年半ばに予定している認証取得とデリバリーに向けてフライトテストを開始した。機体は午前11時02分(現地時間)にシアトルを離陸して午後4時18分(同)に着陸、5時間16分間の初飛行を成功裏に終えた。離陸後は北方にルートを取り、最高度20,400フィート(6,218メートル)まで上昇、最高運航速度も時速250ノット(時速463km)を記録した。
今回の初飛行ではロールスロイス製トレント1000エンジンを搭載した機体を使用。今後はGE製GEnxエンジン搭載機1機を含めた2機のテスト機を加え、数ヶ月にわたって安全性や信頼性など様々なテストを実施していく。なお、新たに加わる2機のテスト機は、現在、エバレット工場にて最終組立中だ。
787-9型機は、標準型787-8型機の環境性能(同サイズ機と比較して消費燃料と排ガス量を20%削減)を活かしながら全長を6m(20フィート)長くすることで座席数を40席増加、航続距離も300海里(555km)延長される。また、客室内仕様には787-8型機のデザインを活用し、大型で電動シェード付き窓、大型収納棚、LED照明、高めに設定した湿度や客室内高度、よりクリーンな空気、機体の揺れの軽減などを実現したテクノロジーを採用している。
787-9型機プログラムでも、三菱重工業、川崎重工業、富士重工業、東レ、ジャムコ、パナソニック・アビオニクス、ブリヂストンなどの日系各社が参画している。787-9型初号機のデリバリーはニュージーランド航空向けに2014年半ばを予定。787-9型機の受注はこれまでに25社から388機で、787型機全体の受注数の約40%を占めている。