徳島経済研究所は、2013年7月~8月にかけて運航された徳島/香港間の国際チャーター便計12便で、訪日観光客による経済波及効果は直接効果が4156万円、間接効果を含む総合効果は6096万円と発表した。徳島阿波おどり空港で実施したアンケートや、ツアー会社等のヒアリング調査等から推計したもの。
チャーターを運航したのは香港航空(HX)で、計12便の香港からの搭乗者数は1529人(搭乗率:80.8%)。団体ツアー客が1474人、個人旅行は55人で、徳島県内での消費総額は1942万円、一人当たりの観光消費額は1万2700円。
また、団体ツアー会社から徳島県内の事業者に支払った支出額は、1983万円(宿泊費:724万円、飲食費:345万円、輸送費:764万円、遊興費:150万円)。団体ツアーは4泊5日の日程で徳島県内のほか瀬戸内海や関西方面を訪問する旅程が多く、県内に1泊したのは1076人。個人手配の旅行者は県内で平均1.78泊と推計している。
さらに、空港施設使用料や臨時通訳などで空港関連費用231万円も生じた。徳島経済研究所では、経済波及効果を最大限に引き上げるため、今後は地域ならではの農水産物や土産物、民芸品・工業品等の“メイドイン徳島”を売り込むことが重要で、地域ブランドの確立には官民の連携強化が必要だと指摘した。
なお、アンケートによると訪日客の徳島観光に対する満足度は95.7%。40~50歳代の旅行者が半数を超えており、中年の現役世代の家族旅行が中心で、大歩危などの自然の美しさや阿波踊りなどの観光スポットが好評だった。また、同行ガイドによると四国は行ったことがない場所のため、人気が高まっているという。