日本・カナダ間の座席供給量は22％増へ、カナダから観光機関のトップ13名が来日

2014年4月、日本からカナダへの旅行者拡大を目指してカナダ観光局をはじめとした各地の旅行業界関連機関から責任者13名が来日した（来日メンバーのリストは下段に掲載）。2014年夏スケジュールから日本／カナダの航空座席が大幅に増加することや日本国内でカナダの話題が豊富なことから、これらを契機に日本市場の拡大を目指すものだ。

カナダ観光局暫定社長兼CEOのグレック・クラッセン氏

来日時に開催されたメディアへの説明会で、カナダ観光局暫定社長兼CEOのグレック・クラッセン氏は2013年の日本人旅行者が18万8400名となったことを紹介。2012年比で若干マイナスだったものの、日本からの長距離デスティネーションとしては「健闘した」と評価した。また、2014年はカナダへの座席供給量が大幅に増えるものの、現実的な数値として4.5％増を見込んでいるという。

3月30日に就航したANA（NH）の羽田／バンクーバー線、7月2日に就航予定のエア・カナダ（AC）の羽田／トロント線により、日本／カナダ間の航空便は合計6路線になり座席供給量は昨年比22％増が見込まれている。クラッセン氏は「日本にコミットメントをしたパートナーとともに、決意をもって様々な施策をうっていき、成長していきたい。」として、ともに来日したメンバーとともに日本市場で旅行業界とのパートナーシップ拡大やキャンペーンなどの投資を拡大する方針を明らかにした。

また、3月末にはNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」の放映がスタートし、それを契機に旅行会社による「新しい東部カナダへの旅行商品が生まれている。」ことを歓迎。一例として、クラブツーリズムによるアトランティックカナダへのチャーターフライト紹介した。このチャーターは、成田／ハリファックス／モントリオール／成田のルートという日本人にとって新しいルート。新しいルートや商品が、従来のシニアや女性中心のプリンスエドワード島に「アン」を求めて旅する旅行者だけでなく、男性やカップルなど様々な層が他州も含めた新たな旅を発見することに期待される。

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▼観光客増加への好材料が続く

スポーツイベントや映画「バンクーバーの朝日」

メディアとの意見交換会

NHKの朝ドラ「花子とアン」の放映が始まるなど、話題が豊富なカナダだが、今後もイベントや話題が豊富だ。まず、2014年12月には映画「バンクーバーの朝日」が公開予定。これは戦前のカナダに実在した移民の日系人野球チームの実話を映画化したもので、主演・妻夫木聡、監督・石井裕也、共演者に亀梨和成や佐藤浩市が出演するもので話題を集めそうだ。

また、2015年にFIFA女子ワールドカップがあり、前哨戦として今年10月になでしこジャパンがエドモントンとバンクーバーでカナダ代表チームと親善試合を行う予定。2017年は建国150周年を控えており、日本市場への期待が高まっている。こうしたイベントの豊富さもあり、クラッセン氏はミッションの代表として「若者をはじめとした日本の旅行者にカナダに来てほしい」と語り、日本市場でメディア、SNS　旅行業界との協力体制を継続することを明言した。

（来日メンバー）