観光庁が取りまとめた2013年度(2013年4月~2014年3月)の旅行取扱状況年度総計(速報)によると、主要57社の総取扱額は前年比3.7%増の6兆4855億2850万円となった。
海外旅行は1.0%減の2兆2705億2193万円とわずかに前年割れ。ただし、第1四半期は6.2%減、第2四半期が3.2%減と上半期は前年割れながらも徐々に上向き、第3四半期は4.5%増、第4四半期は1.4%増とプラス推移で着地した。
国内旅行は年度内すべての月で前年を上回り、6.0%増の4兆1317億8540万円で全体の数値を押し上げた。四半期別の実績でも、第1四半期は3.9%増だが、それ以外は6~7%強の増加で推移しており、安定して好調に推移していた。外国人旅行も26.1%増の832億2116万円と大きく増加した。
ブランド商品(募集型企画旅行)の取扱いでは、海外旅行は取扱人数が9.9%減の393万9607人と大きく減少。ただし、取扱額は0.5%減の7629億1437万円でほぼ前年並みを維持しており、近距離で安価な旅行の多かった中国・韓国方面が減少した影響が大きかった。
国内旅行は取扱人数が3.7%増の3764万5061人で、取扱額が107.1%増の9830億3101万円。直接販売が増えているといわれる国内旅行の分野だが、旅行会社の商品の選択では単価が上がり、高額商品が支持されている傾向もうかがえる。
外国人旅行は取扱人数が40.3%増の20万4304人、取扱額が41.5%増の388億9401万円。2013年度の訪日外客数の1098万3319人(JNTO発表値から計算。2014年2月、3月は推計値)の割合で考えると、人数はわずか2%ほどの取扱に留まっており、今後の取扱増加を図りたい分野となっている。
なお、3月の取扱額は、海外旅行が2.9%増の2029億251万円、国内旅行が10.1%増の3734億3089万円、外国人旅行が39.0%増の92億8404万円で、総取扱額は7.8%増の5856億1745万円となった。海外旅行がプラス推移となったほか、国内旅行は14か月連続で前年を上回った。